「ロイヤルティレル古生物学博物館」の “推し化石” を紹介していくシリーズ、その①
2025年、7月6日に書きました。大好きなネタなので8分のお付き合いを。
「生きているような化石」
●今にも目を開けて動き出しそう ●トゲトゲが美しい ●立体的(つぶれていない) ●第2の骨に覆われる ●生きていたときの色まで判明 ●食べたものまで分かる


いつ動き出すのかと毎回ドキドキします!
こんな人に届きますように
恐竜や化石が好き
古生物が好き
カナダの恐竜博物館に行ってみたい


恐竜などの古生物と
化石にハマってます
日本への「オンライン授業」
カナディアンロッキー(キャンモア、バンフ、ジャスパーなど)の現在時刻。
One in a Billion(10億分の1)
名前: 「ボレアロペルタ(Borealopelta markmitchelli)」→カナダのアルバータ州が世界に誇れる「奇跡の化石」
生息時代: 1億1200万〜1億1000万年前のどこか(白亜紀前期)
発見場所: Clearwater層(アルバータ州フォート・マクマレー)
博物館の解説パネルには「One in a Billion(10億分の1)」のタイトルが!
例えるなら、10億個の「ガチャガチャ」の中に、たった1個だけが当たり! くらいの価値ある化石!
「たとえ10億個の恐竜化石が見つかっても、これ以上に完璧な立体で皮膚や胃の中身まで残った化石はないだろう!」→ そんな強い意味だと感じています。


消化のお助けアイテムまで!
ボレアロペルタを背中側から観察すると、大きな丸い粒々を確認できます。




これは “Gastroliths”(ガストロリス)
日本語では「胃石(いせき)」と訳されます。歯だけではすりつぶせないようなかための葉っぱや植物も、ガストロリスが胃の中でゴロゴロ回ることで「ミキサーの刃」のように細かく砕かれていく。
ニワトリやハト、カメ、ワニなども同じように小石を飲み込んで同様の恩恵を受けているようです。
化石でここまで分かる
その他にも3種類のシダ植物の葉を食べた痕跡が 顕微鏡レベルで確認されています。化石からの確認はできないけど、3種類の葉のホンモノ化石が一緒に展示されていて分かりやすい!




さらに ①これらの葉が成長期にあったこと ②胃の中には「炭 の粒」も確認できたこと ③針葉樹のような硬い植物が含まれていなかった ことなどから、以下の様子も連想させてくれるそうです。
春の終わりから初夏にかけて、ボレアロペルタは山火事の跡地がお気に入りだった。そこには再生した柔らかいシダ植物が豊富にあったから。
だが、それが彼の生涯において最後の食事になろうとは・・・



化石からそこまで分かるなんて!
第2の骨 (オステオダーム)
そしてボレアロペルタのいちばんの特徴は「第2の骨 (オステオダーム)」
ふつうの骨(体を支え筋肉をつなぐ)とは別に、防御などに特化した「第2の骨」に覆われていること。



首まわりのトゲトゲなど赤みを帯びたすべてが、まさにそれ!


例えるなら、家を支えるのはいくつもの柱 (ふつうの骨)。そこに「石の瓦屋根 (第2の骨)」の二段重ねで備えているから、激しい雨風をもしのげます。
ボレアロペルタの化石が美しいのは、「第2の骨 (オステオダーム)」が分かりやすいこと! 首→肩→背中→腰にかけて整然と覆われているところ。
ティラノサウルスでもトリケラトプスでもない恐竜化石の魅力が伝わってきます。
『カナダの恐竜博物館ガイド』その②に続きます
日本語の博物館ツアーや化石探しをご一緒に





化石が大好きなぼくが同行します!


バンフやキャンモア発着で、ロイヤルティレル博物館を訪れる1日弾丸ツアーのアレンジも可能です(10~11時間)
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