2026年、7月5日に書きました。10分で読めます。
トップ画像は「ストロマトライト」と呼ばれる大きな化石グループの総称です(その中に属するのが「Collenia sp.(コレニアという種類のひとつ)」
ややこしい・ムズい💦
田中でも、博物館でこの化石を見逃したらマジでもったいない!
「ロイヤルティレル古生物学博物館」の “推し化石” を紹介していくシリーズ、その⑦
10~15億年前の地球には、「シアノバクテリア」という、顕微鏡でしか見えない極小の細菌が何億も集まって活動していた。
彼らは地球史上で初めて「光合成」をした生きもの。
そんな証拠が詰まった、特別な化石です(しかもホンモノ!)
こんな人に届きますように
恐竜や化石が好き
古生物が好き
カナダの恐竜博物館に行ってみたい


日本人旅行者の現地ガイド
恐竜などの古生物と
化石にハマってます
日本への「オンライン授業」
カナディアンロッキー(キャンモア、バンフ、ジャスパーなど)の現在時刻。
朝、口の中が不快・・・
展示には『Collenia sp.(コレニアの一種)』という “ややこしい名前” が記載されているけど、覚える必要などなし!
注目してほしいのは、バクテリアという細菌たちの活動が、10億年以上も後に化石として見つかったというキセキだのほうです。
朝起きて「あ、口の中がなんとなく粘ついて気持ち悪い・・・」って感じること、ありませんか?
その不快感の正体は、口の中の細菌たちが夜の間に作り上げた頑丈な「ネバネバ」のバリア。
そして、この「口の中の気持ち悪さ」をそのまま放っておくと、最終的にはカチカチの「歯石」に変わっていきます。
今から10~15億年前の海で起きていたのは、まさにこれと全く同じ現象でした。
古い地層が乗り上げた逆転現象
サイエ層は浅い海に、泥や生き物の成分がじわじわと何千メートルも厚く積み重なりました。
①シアノバクテリアたちが海の底で、あの朝の口の中のような「ネバネバのカーペット」を作る。
②そこに、波で運ばれてきた砂や泥がペタペタとくっつく。
その上にまた次の①②が繰り返される。


シアノバクテリアという何億もの細菌たちは、10億年以上もこの作業を繰り返してきたのです。



そしてその後は
↓ ↓
●自らの重みでカチカチの頑丈な岩になった。
●近くで激しいマグマ噴火などが起きず、保存状態が良いままタイムカプセルのように眠り続けた。
そして約7500万年前、北米大陸の西側から巨大なプレートが押し寄せてきて、ロッキー山脈が作られ始めました。
このとき、横からのすさまじい力によって、地下深くに眠っていた「10億年前の古い岩の塊(サイエ層)」が、上の地層を突き破ってズルズルと斜め上に乗り上げたのです。


本来なら深層すぎて絶対に見られないはずの「サイエ層」が、いちばん上に乗り上がった!(Lewis Thrust Fault)
その後、まわりの柔らかい若い地層が雨や氷河で削り落とされたため、頑丈なサイエ層だけが、今でも美しい山や崖としてぼくたちの目の前に姿を見せてくれているのです。
ダイナミックな地球の歴史が創った、まさに「奇跡のタイムカプセル」
10億年という「物語」
博物館で、この縞模様の化石を食い入るように観る人はレアです。
ほとんどの人は気付かないか、または、
1 billion って どんな単位だっけ?
っていうような会話で終わってしまいます。
この 1本1本の線は、「長い長い期間、細菌たちが呼吸をしながら生きていた証拠」


地球史上で初めて「光合成」をした生きもの、それが “シアノバクテリア”
彼らが酸素を作り出してくれたおかげで、ぼくたち人間は今、ここに生きていられます。
何度でも言います!この化石は人類の原点であり 地球が『深呼吸』してきた証なのです。
今この瞬間も、どこかの海底で、どこかの岩の上で、細菌たちはネバネバを作っています。
「時間という物語」→そこから湧き出る “存在感”
そんなことを化石から感じてもらえると幸いです。
同シリーズの記事











