その③ カナダの恐竜博物館-1年限定の特別展が開幕

2024年、11月9日に書きました。9分で読めます

5回シリーズの第3回→「翼竜の首の骨

2024年10月11日から1年限定の特別展が始まりました。場所はカナダの恐竜博物館として有名な、ロイヤルティレル古生物学博物館。

地元のアルバータ州で見つかったレア化石や、研究対象になるほど美しい化石のみの展示コーナーにて。

いわゆる「表彰台」のような特別展示

田中

11月後半に行く予定で楽しみ!

ということで、公式サイトを参考にブログで紹介する全5回シリーズ。

第3回目は「翼竜の首の骨

上記サイトで紹介された標本は合計で5つ(詳細記事は各リンクから)

全身化石のプログナトドン
②翼竜の首の骨
ペアの甲羅
皮膚のような骨化石
Sea Star(ヒトデ or ウミウシ)

こんな人に届きますように
恐竜や化石が好き
古生物が好き
カナダのロイヤルティレル博物館に行ってみたい

記事を書いてる人 / 田中こういち(ロッキー)

日本人旅行者の現地ガイド
恐竜などの古生物と
  化石にハマってます
日本への「オンライン授業」

カナディアンロッキー(キャンモア、バンフ、ジャスパーなど)の現在時刻。

目次

巨大な翼竜(アズダルコ科)

アズダルコ科って デッカイ翼竜。が、今回の展示は

「首の骨」です。それも「子ども翼竜」の骨。

翼竜の首の骨の、なにがどうスゴイのか?

公式Instagram ではこんなショート動画で紹介されていました(日本語訳は動画の下に)

【2023年10月2日の投稿】今年のフィールド・スクールで最も興味深い発見のひとつが、この小さな標本です。アズダルコ科の巨大翼竜。その頸椎(けいつい)です。

信じられないほど小さい!

成体の場合はここまで大きくなるが、幼体の骨はこんなに小さい。

非常に繊細な骨なので、通常は簡単に破損してしまいます。化石で残るのは非常にレア。しかも、これだけ状態の良い幼体の化石が見つかったことは、今後の研究を進めるうえで役立ちます。

田中

下の矢印が「子ども翼竜」、右のデカイほうが大人

研究の過程で噛まれた跡も確認されたようで、歯型の大きさと丸い形から、ワニが刺した可能性が高いようです。

この化石で進められる研究は、食物連鎖や絶滅した生きものたちの食生活なんだとか。

田中

化石からの手掛かりって多岐にわたるなぁ・・・

クリオドラコン・ボレアス

この化石の主は、Cryodrakon boreas(クリオドラコン・ボレアス)

史上最大級の翼竜「ケツァルコアトルス(Quetzalcoatlus)」と同じアズダルコ科の新種。

今から32年も前にダイナソー州立公園から採集され、新種だと発表されるまで27年もの歳月を費やしたようです。

公式Facebook で過去投稿も探してみました(日本語訳は画像の下に)

1992年、ダイナソー州立公園で翼竜クリオドラコン・ボレアスの部分骨格が採集された。 これらの化石は、翼を広げた長さが約5メートルの若い個体である。 2019年、研究者たちはこれが新種であることに気づいた。 それは“cold dragon of the north winds.” を意味するCryodrakon boreasと名付けられた。 別の標本から分離された首の骨を分析した結果、クリオドラコンは成長すると翼を広げた長さが10メートルほどになることが示唆された。

この投稿にある標本は、ロイヤルティレル博物館でいつでも見ることが出来ます。

2枚目の画像は、どの化石が骨格のどこになる? ぼくがお気に入りの解説版。

余談とメモ

翼竜って世界中のあちこちに分布。1億5千万年もの長い時代を生きていたはずなのに、研究に適した上等な化石はレアケースなんだとか。

そんなことからも、繊細で壊れやすい化石なのだろうと想像します。

今回の展示で見れる化石も、特にアルバータ州での発見ということで価値がでますね。

田中

アルバータ州ってやっぱり「化石パラダイス」

日本語の博物館ツアーや化石探しをご一緒に

ドラムヘラーに宿泊して、ロイヤルティレル古生物学博物館をじっくり見て回るツアーを提供しています(現地1泊2日)

ダイナソー州立公園でホンモノの化石を探すプログラムを組み合わせてのツアープランもお勧め(現地2泊3日)

田中

化石が大好きなぼくが同行します!

バンフやキャンモア発着で、ロイヤルティレル博物館を訪れる1日弾丸ツアーのアレンジも可能です(10~11時間)

お見積もりなど、以下からお問い合わせください。

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